眞珠院
静岡県伊豆の国市中條2頼朝との悲恋 八重姫の寺
中世に始まる曹洞禅林としての眞珠院は、歴代の住僧たちによって、近隣の寺を末寺として取り込み壮大な寺院に発展しました。
山門を入ってすぐ右側には八重姫(静姫)の供養堂があります。伝承によれば、恋仲であった頼朝を慕って伊東から山を越え北条館を訪れた八重姫は、頼朝の心変わりを知り、この寺の前にある真珠ケ渕に身を投じて果てたといいます。堂の前には「せめて梯子があれば姫を助けられたものを」という里人の思いから、今も小さな梯子が奉納されています。
境内には1302(正安4)年銘の定仙大和尚塔、1335(建武2)年銘の宝篋院塔と五輪塔、1363(貞治 2)年銘の阿弥陀如来磨崖仏(いずれも町指定文化財)が残されています。