【原木椎茸】自然の力が凝縮した肉厚な食感と濃厚な味わい
伊豆半島は、温暖な気候と豊富な降水量、そして広葉樹林が広がる山々に恵まれており、
古くから椎茸栽培に適した土地として知られてきました。
原木椎茸の歴史
原木椎茸の栽培の歴史は江戸時代に遡り、石渡清助(いしわたせいすけ)が伊豆で初めて栽培を確立したとされています。そこから続く原木椎茸栽培の伝統を受け継ぐ産地となり、静岡県は生椎茸(原木椎茸)の生産量が日本一となっています。
自然の恵みを受け、じっくり育つ原木椎茸
原木椎茸栽培のスケールは大きく、伊豆の山々を管理すると言っても過言ではありません。
クヌギやコナラなどの広葉樹を切り倒し、1メートルほどに切り揃えた「ボタ木」と呼ばれる原木を作るところから始まります。
その原木に椎茸菌を植え付け、直射日光の当たりにくく風通しの良いところに伏せて、約1年半の歳月をかけて椎茸菌を原木に行き渡らせます。
その後、ホダ木を椎茸の発生に適した収穫場所へ移動し、化学肥料や農薬を一切使わず、自然の力だけで、椎茸の発生を待ちます。
ホダ木は約3年、太いホダ木だと5年ほど収穫できます。
このように長い年月をかけ、山々を再生させ、自然を循環しながら、原木椎茸を育ています。
また、少し人の手を加えたハウスでの栽培方法もあり、ホダ木を水につけ強制的に発生させる方法もあります。
一度、椎茸を収穫したホダ木は休養させ、再び水につけて使います。
この方法では、4回から5回、収穫することができます。
原木椎茸で育てられた椎茸は、「菌床栽培」と呼ばれるおがくずなど固めたブロックに菌を植え付け、
温度や湿度管理された室内で育つ椎茸と違い、自然の中でゆっくりと育てられるので、
独特の香りと肉厚で力強い食感、そして深い味わいが特徴です。
生産者のコメント
伊豆では、しいたけ栽培に必要な原木(クヌギ・コナラ等)を生産者自ら伐採し、その原木にしいたけ菌を植える昔ながらの原木栽培を行っています。
伐採した木は、根から自然に萌芽し、20年ほどかけて元の木に戻ります。
私は、しいたけを生産することで、先人から受け継いだ豊かな伊豆の山々を伐採し更新させ、次の世代にもこの山々を残すことを目標としています。
原木しいたけを食べることが、環境美化に繋がりますので、ぜひご賞味ください。
鈴木しいたけ園 鈴木昌弥
原木椎茸が買えるところ、食べられるところ
しいたけの里
原木椎茸が気軽に楽しめるのが「しいたけの里」。鈴木さんをはじめ、地元のしいたけ農家さんが協力して、ハウスで原木椎茸を育てていて、椎茸狩りとバーベキューを楽しむことができます。もぎたての原木椎茸の石附をとって、椎茸の傘をひっくり返して炭火で焼きます。椎茸の傘に汁が溜まってきたら、食べごろの合図。肉厚でジューシーな原木椎茸をその場で食べられる幸せを味わうことができるのはここだけです。
バーベキューのセットは、椎茸のお味噌汁、椎茸ご飯がついてきて、椎茸三昧です。
店 名 | しいたけの里 |
所在地 | 〒410-2403 静岡県伊豆市年川785-1 |
連絡先 | TEL:0558-72-8484 |
URL | http://www.office-web.jp/shiitakenosato/pc/index.html |
原木椎茸 おすすめの食べ方
原木椎茸は新鮮なうちに食べるのがおすすめです。やはりシンプルに焼いて食べるのがおすすめ。傘を下にしてひっくり返さずに焼くと、ひだの部分に水分がじわじわとたまってきて旨味が凝縮されます。そこにほんのり醤油を垂らすだけで香りと旨味を味わえます。
伊豆のわさびとも相性が抜群なので、すりたてのわさびとともに食するのも格別です。