自然と共に生きる、わさび農家の情熱
伊豆半島、特に天城山周辺は、静岡県の中でも特に品質、栽培面積、生産量が際立つわさびの産地です。
この地域は年間を通して降水量が多く、火山活動で形成された山々には豊かな雨水を蓄える土壌があります。
その雨水は長い年月をかけて湧き水となり、豊富な水量を保ちながら年間を通して水温13℃前後と
安定した温度でわさび田に流れ込みます。
伊豆の山々の独特な地形と豊かな湧水は、わさびが育つのにこれといってないほど最適な条件を作り出しています。
わさびの歴史
わさび栽培の歴史は1700年代に遡り、江戸時代からその価値が認められてきました。現在でも、伝統的な「畳石式」と呼ばれるわさび田での栽培が続けられており、地域の技術と伝統を守りながら品質の高いわさびを生産しています。
また、わさび田は、自然環境を保持するだけでなく、自然災害を抑制し、生物多様性を育む力もあり、
「静岡水わさびの伝統栽培」として、世界農業遺産、日本農業遺産にも登録されております。
わさびは他の野菜や果物が数か月で収穫できるのに比べて、収穫できるまで1年8か月と長い年月がかかります。
生産農家さん達は、台風や雪害など自然と向き合いながら、それぞれ自分の考えた工夫を凝らしながら、
熱い気持ちで品質の高いわさびを育てています。
生産者のコメント
伊豆のわさびは、伊豆半島の真ん中に位置する天城連山より湧き出る豊富な湧き水で栽培されています。農薬や化学肥料は使わず、湧き水と僅かな太陽の光に頼り、時間をかけてゆっくりと育てております。
わさびは、昔から「解毒作用」があると言われ、生魚や蕎麦に合わせて食されていました。また他にも「抗酸化作用」や「血流改善作用」など健康に良いとされています。伊豆の自然の恵みの中で大切に育てたわさびを食べる方々にも喜びと健康を提供したいと願っています。
滝尻わさび園 浅田恵子
わさびが購入できるところ
わさびは伊豆半島の土産物の施設や農産物の直売所などで購入は可能です。
今回、ご協力をいただいたのが、天城で5代にわたりわさび園を紡いでいる「滝尻わさび園」さん。
産直ECや自社サイトなどで、商品は購入可能です。
観光農園ではありませんが、事前予約制にて有料でわさび園の見学も可能となっております。
| 店 名 | 滝尻わさび園 |
| 所在地 | 〒410-3206 静岡県伊豆市湯ヶ島７４７ |
| 連絡先 | TEL：0558-85-0112 |
| URL | https://takijiriwasabi.jimdofree.com/ |
わさび おすすめの食べ方
お蕎麦やお刺身など料理のアクセントとして食べられるわさび。そのほかにも「わさび漬け」「わさび味噌」「茎の三杯酢漬け」などがあります。
伊豆らしいおすすめの食べ方は「わさび丼」です。
炊きたてのごはんの上に鰹節、そこにおろしたての生わさびをのせ、お醤油をかけるだけ。
おろしたてのわさびはほんのり甘みを感じる風味と辛味を楽しめます。
