熱海は「アクセス抜群」「コンパクトな街」
全国屈指の温泉地として知られる熱海市。熱海はコロナ禍が明けても、宿泊施設の人手不足により集客が回復しない状況が続いています。
特に集客が減る平日や春・秋の閑散期の稼働率を上げるため、熱海市では「ビジネス利用」の誘客施策を精力的に進めています。
ビジネス利用における熱海の優位性は、何といっても首都圏から近く、アクセスが良いこと。東京に本社を置く大企業であれば全国に支社があります。熱海は新幹線も停まるので、時間や場所に制約がある企業にとって最良の場所となるはずです。
さらに、市街地は徒歩圏内に宿や研修施設、繁華街もあり、街がコンパクトにまとまっていることも強みです。
熱海を企業の会議や研修の聖地に
熱海は明治時代に政府の要人たちが熱海に逗留して会議を行ったり、重要な決定を下す舞台となっていました。そういった歴史もあり、熱海市は、企業の幹部たちが集ってクリエイティブな議論や会社の方針を決定するような重要な会議の場として利用してほしいと考えています。
「温泉や観光だけではない熱海」「企業研修といえば熱海」というイメージを定着させ、いずれ熱海で企業研修や会議を行うことが企業のステータスとなるよう注力していきたいと意気込んでいます。
熱海市ではビジネス利用の誘客に向けて、主に以下の3点について取り組んでいます。
① ワーケーション施設の整備
宿泊施設に対してワーケーション施設の整備やそのPRなどに熱海市単独で補助金を用意し、利用促進を促しています。
② 総合窓口の設置
熱海市はJTBとタッグを組み、ビジネス利用の総合窓口の設置を進めています。これまでは交通や宿泊の手配のみにとどまっていたところを、今後は研修場所や企業研修を行っている会社の紹介なども含め、ワンストップで手配できるプラットフォームを構築します。
③ 企業研修のサポート
熱海市には「machimori」や「未来創造部」といった企業研修や体験プログラムを行う会社があります。企業の人事や総務など研修担当者向けのセミナーや体験会を行う活動などを支援しています。
復活を遂げた「熱海」で学ぶ、体験する
バブル経済の崩壊とともに一時は衰退の一途をたどっていた熱海が、その後若い世代の取り込みに成功するなどにしてV字回復を果たしました。熱海の人々は苦難の時期を乗り越えてきた経験から問題意識が高く、「熱海をより良い街にしたい」という想いが今でも強く感じられます。
そういった土地で住民と触れ合ったり、地域に関わることは有意義と考え、研修場所として熱海を選ぶ企業も多いそうです。
株式会社machimoriは、熱海市に拠点を置き、空き家物件のリノベーションなどを通して熱海の活性化に取り組む「まちづくり」の会社で、熱海の復活にも大いに貢献してきました。
まちづくりや事業を通して培ったノウハウを生かして、企業の課題解決プログラムを提案しています。
通常20名程度、最大で100名ほどの研修を行っており、内容は人数や目的によりカスタマイズも可能です。
machimoriが実施している研修の一例をご紹介します。
「観光地」における課題と解決策の提案
この研修の狙いは「自ら課題をみつけ、解決するプロセスを体験する」こと。あえて普段の業務とは関係のないテーマに取り組み、自由で柔軟な発想を促します。
研修では、街に入り込み「見て、聞いて、体験する」フィールドワークなどを行いながら、実感を伴う解決策を導き出します。
そして、研修を通して感じたこと、学んだことを、今度は自分の業務に置き換えて考え、実践するのに役立ててもらいます。
【1日目】
① ガイド付きフィールドワーク
一見してわからない歴史や背景について、実際に街を歩きながらガイドに説明してもらうことで、現地を訪れることの重要性を実感してもらいます。
「観光客」では気づかない、その土地に一歩踏み込んだ視点で見ることで、先入観や今まで見えているつもりで見えていなかった物事に、五感で気づくことができます。
⇒テーマ(課題)を見つける
<課題例>
●市街地は若い観光客で賑わっていたが、宿泊につながっていないと聞き意外だった。
●熱海は全国的にみても高齢化率が高いと説明を受けた。街歩きを通して、急な坂の多さや、交通渋滞など日常生活の不便さを感じた。
② 短時間でのインタビューを繰り返す
経営者、行政職員、働く人、若者、高齢者、移住者など、さまざまな立場の人にインタビューを行います。(20分×4名)
多様な視点から見る地域・社会、さまざまな「当事者」の視点に出会うことができます。
⇒仮説を立てる
<仮説例>
●行政職員や店舗経営者から若手の働き手が少ないと聞いた。「住民」の暮らしやすさの追求が今後さらに観光地として発展していく鍵になるのではないか。
●「熱海のファン」「リピーター」を増やしたいという声が多数あった。再訪者への「特別なおもてなし」があると良いのではないか。
【2日目】
① 課題解決策プレゼン(1回目)
1日目の研修を通して立てた仮説についてプレゼンを行います。プレゼンのフィードバックから、深堀のヒントを得ます。
② 自由にフィールドワーク調査
自分たちのテーマや仮説を意識しながら、再度街を歩いてみます。
お店の店員や住民、観光客などに話を聞き、課題⇔解決策の検討を繰り返します。
⇒仮説の検証
【3日目】
① 課題解決策プレゼン(2回目)
導き出した課題解決策の発表や、研修を通しての学びをプレゼンします。
【受講者の声】
- 「実際に現場に入って一次情報を得ることが大切」とはよく聞くし、頭では理解しているつもりだったが、改めて実体験をもって感じることができたのは大変有意義だった。
- インタビューや実際に街歩きをして一次情報に触れることにより、仮説が変わっていく様をありありと体感できたことが新鮮だった。
- 新規事業創生プランを考えたことは何度もあったものの、これまでに原体験を全く意識したことがなかった。
- 10年以上、「仕事は大変なもの、厄介なもの」と考えていた。情熱を感じたり、ワクワクしたりすることを思い出した。
※一次情報…自分が実際に体験して得た情報
問い合わせ
- Mail:rsasaki@atamista.com
- 株式会社machimori 担当:佐々木
- https://machimori.jp/
ワーケーション施設のご紹介
熱海には、大小さまざまなワーケーション施設があります。用途に合わせてお選びいただけます。
マリンスクエア(未来創造部)
JR熱海駅から徒歩15分。80平米の明るく開放的なスペースをワークショップや講習会に利用できます。未来創造部では、オプションでSDGsに係る様々な体験ツアーも提供しています。
定員16名、Wi-Fi完備。
HP:
https://mirai-sozo.work/
WORK×ation Site 熱海
「ホテルニューアカオ」敷地内に併設し相模湾を一望できるロケーションが魅力。「ホテルニューアカオ」などでのアクティビティとのパッケージングも可能です。
定員20名(レイアウトによって調整可能)、Wi-Fi完備。
HP:
https://workxation.mec.co.jp/facility/workationsite-atami/
熱海後楽園ホテル
「さまざまな大きさの宴会場の他、会議やレセプションなどに利用可能なコンベンションホールも備えています。
最大700名(スクール形式)、Wi-Fi完備。
HP:
https://www.atamikorakuen.co.jp/
熱海ニューフジヤホテル
かつて企業の重要な会議が行われたことでも知られる熱海ニューフジヤホテル。少人数から大人数まで対応可能です。
最大140名(スクール形式)、Wi-Fi完備。
HP:
https://www.itoenhotel.com/atami_newfujiyahotel/
【熱海市ワーケーションポータルサイト】
https://www.atami-workation.jp/熱海で味わう非日常体験!
ちょっとディープな熱海の夜を満喫!
昭和にタイムスリップ⁉
熱海には昭和レトロな雰囲気が残る飲食店が多数。意外とラーメン激戦区でもあり、昔ながらの懐かしい味が楽しめます。
南国ムードが漂う海岸沿いを散歩
市街地から徒歩圏内に、ヤシ並木が続く長さ400mの砂浜があります。夜にはライトアップされ、ムード満点です。
研修終了後、自由時間があったら…
手ぶらでOKの海釣り体験
熱海港で気軽に海釣りが体験できます。お持ち帰り用の発泡クーラーボックス等の販売もしているので、お土産にいかがですか。
日帰り温泉でリラックス
「オーシャンスパ Fuua」の露天立ち湯は、まるで海に浮かんでいるような感覚が味わえると大人気です。ぜひ、日頃の疲れを癒してお帰りください。